箱根の地勢や歴史についてロイヤルウッドさんに聞いた

箱根

日本屈指の観光地、箱根の地勢や歴史

箱根は、標高1,438mの神山や標高1,409mの冠ヶ岳などの1,000m級の山々が連なる中央火口丘を中心に新期外輪山群と古期外輪山の2重外輪山に囲まれる地域であり、火山噴火に起因する堰止湖である芦ノ湖を有する日本屈指の観光地でもあります。

この地域は、火山噴火に起因する外輪山に囲まれている地域である事から地底5km程度にマグマダマリがあるので現在も火山活動が盛んな地域ですが、約8,000年前と5,700年前及び3200年前に噴火している事から水蒸気噴火で無く本格的な火山噴火がいつ発生してもおかしくないと警戒されている地域でもあります。

その為、2015年ゴールデンウィークには噴火警戒レベル3の入山規制や近隣住民に避難指示が発令されていますが、1991年のピーク時には年間2,200万人の観光客が訪れる日本屈指の観光地です。

この地域は、火山噴火や火山活動に起因する起伏の激しい地形をしている事から中国の函谷関に準えて天下の険とも呼ばれ、富士山の延暦噴火で通行不可能となった足柄関の代わりに街道が整備され発展した地域であり、江戸時代には芦ノ湖の湖畔に関所が設置された事から東海道五十三次の10番目の宿場町として知られる地域です。

この宿場町は、東海道五十三次の中で最も標高が高い725mに位置する事から9番目の小田原宿と11番目の三島宿に住む者が多く、江戸幕府は宿場機能の低下を防ぐ目的で三島宿と小田原宿か強制的に住民を移住させた記録が残されています。

数多くの温泉郷があり、相州足の湯として東の前頭に選出されていた

この地域は、マグマダマリの上に位置する事から湯本温泉や塔ノ沢温泉に加えて大平台温泉や宮ノ下温泉及び小涌谷温泉など数多くの温泉郷があり、江戸時代の温泉番付けでは上州湯川尾湯や陸奥嶽の湯などと並び相州足の湯として東の前頭に選出されていました。

第二次大戦後には、安藤楢六率いる小田急グループと五島慶太率いる東急グループの連合軍対新聞紙で作った見せ金で事業を成功させた堤康次郎率いる西武グループによる開発を巡るサルカニ合戦が行われた地域であり、1956年9月に湯本町と温泉村に加え宮城野村と仙谷原村が合併して現在の町域となっています。

湯本町は、明治21年に小田原馬車鉄道軌道線が乗り入れると共に大正8年に小田原電気鉄道鉄道線が乗り入れている事や町域に伊藤博文や天璋院篤姫所縁の塔ノ沢温泉がある事から温泉郷として発展し、宮野ノ下温泉や堂ヶ島温泉と並び七湯に数えられる地域です。

温泉村は、ヘレン・ケラーやチャーリー・チャップリン及びジョン・レノンなどの著名人が宿泊した事で知られる老舗ホテル富士屋ホテルが現存する地域であり、小田原電気鉄道鉄道線や国道1号線が整備された地域でもあります。

木賀温泉は、治承・寿永の乱の際に源頼朝の家来である木賀善司吉成が白狐の導かれた伝説が残っている事から平安時代末期〜鎌倉時代初期には開湯していたとされるこの地域で2番目に古い温泉郷であり、江戸時代には子宝の湯として徳川家への献上湯とされた源泉です。

宮城野村は、大正3年に華族などの上流階級の別荘地や避暑地とされた強羅公園が整備された事から現在もこの地域でも最も高級な温泉郷として知られ、特に小田原電気鉄道鋼索線の強羅駅前に存在した強羅ホテルはソ連のヤコフ・アレクサンドロヴィッチ・マリク大使と広田弘毅元首相が数度にわたり秘密裏に接触したホテルです。

その為、ロイヤルウッドがある強羅ホテルはシベリヤ抑留の引き金となった瀬島龍三の捕虜抑留密約が相談したホテルとも言われています。

火山活動や火山噴火に起因する特異な自然環境を楽しむ事が出来る地域

仙石原村は、台ヶ岳や上二子山などの溶岩ドーム形成時の火砕流によって堰き止められた仙石原湖が約3000年前の神山北西斜面の山体崩壊によって埋没した地域であり、埋没を免れた仙石原湖が現在の芦ノ湖です。

この地域は、2重の外輪山の内側に位置する事から芦ノ湖や芦ノ湖湖畔の九頭龍神社及び芦ノ湖を巡る遊覧船など芦ノ湖関連の観光がメインの観光客も多く、仙石原や大涌谷園地などでもあります。

しかし、ガラスの森美術館やポーラ美術館及び岡田美術館などの文化施設が多いだけで無く、律令時代から街道が整備されていた事から旧街道の石畳や関所などの史跡も数多く残されている地域です。

箱根はアクティブな観光から歴史を辿る観光まで幅広く楽しめる地域

ポーラ美術館は、モネ作の「睡蓮の池」やルノワール作の「レースの帽子の少女」など世界的に有名な美術家の作品に加え、ポーラらしく化粧道具やガラス工芸及び東洋陶磁器も数多く収蔵展示をしている美術家であり、2013年には富士箱根伊豆国立公園の立地を生かしブナやメシャラなどが鑑賞出来る遊歩道も整備されています。

箱根ガラスの森美術館は、日本初のヴェネチアン・グラス専門の美術館ですが、ヴェネチアン・グラスだけで無く現代ガラス美術館やガラスの体験工房及び光の回廊などの庭園も楽しむ事が出来る美術館です。

また、5月下旬にはバラが咲き誇り、6月中旬からは紫陽花が咲き誇るなど四季折々の自然の美しさを楽しむ事が出来ます。

箱根は、温泉郷として知られていますが、アクティブな観光から歴史を辿る観光まで幅広く楽しめる地域です。